Clineとは
Clineは、Visual Studio Code に統合されるオープンソースのAIコーディングエージェント(AI coding agent)です。単なるコード補完を超えて、プロジェクト全体を理解し、ユーザーの許可に基づいてファイル編集・ターミナル実行・ブラウザ操作なども行える高度な開発サポートツールです。
特徴として、コードベース全体を把握しながら計画(Plan Mode)→ 実行までを設計的に進めるワークフローや、ユーザーが選んだ任意のLLMモデルを利用でき、課金も利用元に紐付く方式である点が挙げられます。
さらに、Model Context Protocol(MCP)統合により、外部APIやデータベース、各種ツールを活用した文脈をモデルに提供できる拡張性も備えています。
使用例
・マルチステップ開発タスクの自動化
Clineはプロジェクト全体の状態を把握し、ユーザーの自然言語指示に基づいて、複数ファイルの編集、依存ライブラリのインストール、テスト実行などをユーザーの確認を経て自律的に実行できます。
・MCP統合による外部ツール連携
ClineはMCP(Model Context Protocol)を介して、Google CalendarやSupabase、Slack、ウェブスクレイピングツールなど多数のツールと自然に連携できます。これにより、LLMにリアルタイムの情報を取り込ませた上での開発支援が可能となります。
たとえば、Bright DataのMCPサーバと統合することで、ウェブスクレイピングを通じて最新のドキュメントや製品情報を取得し、Clineエージェントがその結果を加工してコード化してくれるという活用もできます。
・初心者からエンタープライズまで幅広く利用可能
初心者コーダーでも導入しやすく、コードベースをナビゲートしてプロジェクト構造を理解しながら支援します。一方、企業向けにはCline Teamsプランが提供されており、組織管理・クレジット共有・監査ログ・SSO連携・SOC 2 / GDPR 準拠などの機能が備わっています。
価格について
Cline本体(拡張機能およびエージェント機能)は完全に無料・オープンソース。GitHub 上でソースコードを確認でき、開発者が自由に利用・改変できます。
AIモデルの利用費用(推論コスト)は、ユーザーが選択する各プロバイダに直接支払う方式。つまりClineはその中間でマージンなどを取らず、利用コストに透明性があります。
Cline Teams(チーム・企業向け)では、
- 月額:30ドル/ユーザー
- 年払い:300ドル/ユーザー
が設定されています。これには組織管理機能、監査ログ、優先サポートなどが含まれます。
まとめ
- Clineは、単にコードを補完するだけでなく、プロジェクト全体を理解し、自律的にタスクを実行するAI開発パートナーです。
- MCP統合による外部ツール連携ができることで、LLMに動的でリアルタイムな文脈を加えられる点が大きな強み。
- ソフトウェア自体は無料でオープンソース、モデルの使用量に応じて課金される明快な料金体系。
- チームで使う場合はCline Teams プランが提供され、セキュリティやアドミニ機能が充実。
開発効率を高めたいエンジニアや、AI統合型の開発体験を探している企業にとって、Clineは非常に価値のある選択肢と言えるでしょう。